HISTORY寿司幸の
歩み

  • 1885 幕末生まれの武士・杉山幸二郎が上京し、芝大門での修業を経て新橋にて「寿司幸」を創業。政治家や高官が集う花柳界の需要を捉え、老舗としての礎を築く。当時は正座して握る重箱での出前・持ち帰りが主流であった。
  • 1923 関東大震災により新橋の店舗が全焼。二代目・杉山宗吉は近隣の人たちを率いて愛宕山へ避難し、全員の命を守り抜く。
  • 昭和初期 震災復興にあたり、上方から流行した対面式の割烹スタイルをいち早く導入。職人が立って握る「立ち握り」へと移行し、現代の高級カウンター寿司の原型を形作る。また、おつまみ(酒と刺身)から握りへと繋ぐ現代のスタイルを先駆けて確立。
  • 1945 空襲による店舗全焼と戦後の厳しい食糧統制のなか、主食統制や委託加工制度などの規制に適応。米の提供が制限された時期には一時的に「おでん屋」を併行営業し、営業停止を回避しながら暖簾を守り抜いた。
  • 1952 新橋から現在の「銀座6丁目(数寄屋通り)」へ移転・再建。高度経済成長期の企業の接待・商談需要を取り込み、銀座の夜を彩る「極上の一軒目」として発展を遂げる。
  • 1968 二代目・杉山宗吉が、自身の修業経験と江戸前寿司の技術・歴史を書き記した書籍『すしの思い出』(養徳社)を出版。奉公時代から明治・大正・昭和の仕込み・提供形式の変遷までを記録した本書は、後に専門誌や「すし技術教科書」にも転載・引用される。業界内で知る人ぞ知る“幻の名著”として今なお語り継がれている。
  • 1986 三代目のもとで10年の修業を積んだ四代目・杉山衛が38歳で本店の主人に就任(1991年に代表取締役社長就任)。伝統の技とシャリを守りつつ、時代に合わせた革新を開始。
  • 昭和末期 銀座の寿司店を「歓談と口説きの場」と捉え、当時としては画期的だった寿司とワイン・シャンパーニュを合わせるスタイルを業界に先駆けて定着させる。
  • 現在 創業から百四十余年。「牡蠣・サバ不使用」などの安全安心ルールや、対話を通じてその場でお品書きを仕立てる「お好み」のスタイルを堅持し、今日も銀座の街で暖簾を守り続けている。

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